
深層から湧き出る秘められた有馬温泉の謎
有馬温泉は、有馬高槻構造線の西端に位置しています。この地下には断層が走り、岩盤が割れているため、その割れ目を通って地下深くから温泉水が湧き出ています。天神泉源ではなんと、100度近くにも達する高温の温泉が湧き出ているのです。
三つの泉質の謎
有馬温泉には、金泉・銀泉・炭酸泉と呼ばれる三つの異なる泉質が存在します。金泉は塩分と鉄分を多く含む含鉄強食塩泉、銀泉はラジウムを豊富に含むラジウム泉(ラドン泉)、そして炭酸泉は炭酸を多く含むものです。
謎めいた湧出の理由
有馬周辺は高温の温泉水が自噴する地域ですが、不思議なことに有馬温泉や六甲山周辺には火山が存在しません。この点が、有馬温泉の高温の含鉄強食塩泉が湧出する謎とされてきました。
未知の深層からのメッセージ
近年の研究により、有馬温泉の謎が少しずつ解明されつつあります。水質の分析から、有馬温泉は南海トラフへもぐりこんでいるフィリピン海プレートのマントル付近を源とする温泉であることが判明しました。その深さは地下40㎞~80㎞にも及び、通常の温泉よりもはるかに深い場所から湧き出ているのです。
太平洋の叡智を受け継ぐ湯
また、有馬温泉が含む塩分の多さから、太平洋の海水がフィリピン海プレートに取り込まれ、それが有馬に湧き出ていると考えられています。この温泉は数百万年前の太平洋の海水が受け継ぐ、まさに大自然の叡智が宿った湯と言えるでしょう。
まとめ
有馬温泉の源泉には、未知の深層から湧き出る温泉の謎が秘められています。断層の割れ目を通じて、深層のメッセージが私たちに届けられているかのようです。歴史的な謎に思いを馳せながら、有馬温泉の源泉の不思議な魅力に触れてみてはいかがでしょうか。
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